猫が怖い

昔作家の夏木静子さんが椅子が怖いという本を書き(本人の闘病記)その後
良くなられて又大活躍をしておられるが、私の場合は薬でどうこうは
出来ないから厄介だ。それというのもこの世の中で何と言っても猫が嫌いだ。
遠くにいる猫のときはそれなりに気をつけ覚悟をするからまだよいとして、
不意に現れた時は年甲斐もなく大声を出してしまう。これは嫌いを通り越して
怖いの一語。大体猫に関していい言葉が見つからない。思いつくだけで泥棒猫、
猫なで声、猫ばば、猫の額等々。最近よりによって我が家の庭に2匹の野良猫が
かわるがわる出入りをしていて、朝早くに起きているが明るくならねば
新聞取りにも行けない。思い余って猫の嫌いな薬を家の周りと塀の上に
所狭しと蒔いたが野良猫は平気の平左、悠々と薬のまかれている塀の上で
寝そべってニャーと私を見上げて鳴いている。台所にあるジャガイモや
カボスを投げてもどこ吹く風。お一人様の老後に猫との戦いも加えなければ。